昔歯医者が少ないころは予約診療はおこなわれておらず好きな時に行って順番を待って診療してもらうような医院体系で、診療が終了するまで2時間3時間歯科医院にいるのは当たり前、実際、診療時間は待った割りには数分だったという医院を、従来型緊急処置主体医院と言います。生活の中で歯医者にかける時間を作り出せない方にはその日にみてもらえるありがたい体系かもしれませんが、、、
従来型緊急処置主体医院というのは予防歯科医院と対局にあると考えてください。
ただ金属が取れたということで取れた原因の虫歯のみ削って治すと歯周病があり歯茎が退縮している傾向がある歯などの場合金属を入れたあとしみてしみてどうしようもないって事ありませんか?もし事前にお口の中全体を見渡せるパノラマレントゲンで骨のやせ具合、骨の辺縁のち密さ、歯石の状況、など確認して歯の周りの血流の上昇度を落ち着かせてから治した場合しみにくいってことが多々あります。急がばまわれです。
歯医者に行って初診の段階であまり説明を受けないですぐ歯を治療するっていうのは従来型緊急処置主体医院では当たり前ですが、どうなのかなって予防歯科的立場では思います。患者さんに現在の状況がどうでどうしていくのがベストなのか最低限でもいまなにをしなければお口がどうなっていくのか説明していくことが大事だと考えています。本人が気にしている所を治すのも大事ですが,本人が気づいてない部分に重要な事が、いっぱいあるのだからお知らせしなければと思うこの頃です。
嶋歯科に現在メインテナンスや定期健診など予防を目的として来院されてる患者さんたちもかっては従来型緊急処置主体医院で治療してこられました方が大半でした。(平成四年開業した頃やその後7,8年ごろまでの当院も一応予約制でしたが飛び込みの患者さんが多くきっちり予約治療で計画的なしっかりとした治療を望まれる方にはご迷惑をおかけしたと思います。)現在の状態から悪くしない、自分で磨いているのだけれど不安、定期的にプロの目、X線などで肉眼でわからない情報を含め早期発見してもらいたいという患者さんが徐々に増えてきて患者さんのお口がどうしなければどうなっていくということが確率されてきてから、その場しのぎの治療を繰り返しているだけではだめで妥協してはいけないという気持ちがとても強く感じるようになりなるべく現在の状態をキープしたいっていう患者にこたえるために嚥下の話、手術前後の口腔ケアの重要性、口腔周囲筋の訓練、栄養状態のチェック、口腔免疫をどうあげるか、かみしめ癖のチェック、などもブラッシング指導の話の他にお話する機会も増えてきています。

川に例えると下流の汚い流れの中のごみを拾っているよりの上流から汚さないようにしていくほうがきれいになります。早期発見早期予防です。痛くない状態をキープしていくことに全力を傾けましょう。歯は連続性を持って機能を発揮できるものです。親不知や転位歯などを除いて必要ない歯ってないんです。
昔,冠を入れた事がある方が「お宅でやった歯が取れたすぐみてくれ」(さもその歯医者が悪いとでも言いたげに)って電話かかってくることがあります。たいていは他の医院で入れたものが大半なんですが(笑い)、、、もちろん当院でやったものだって永遠には持ちませんよ。(笑い)自分の歯より丈夫でいいものって歯科医療が進んだ今でもありません。歯の責任って歯科医院にあるのか本人にあるのか考えてみましょう。悪くなる原因があるからかぶせたりしてるんです。その原因を取り除いてやらない状態で歯がいい状態でいれるほうがかえって不思議じゃないですか?だから痛くなった時や取れた時不都合が起こった時に行くだけの人はだんだん悪くなってくる。それでいてあそこが藪だから次の歯医者にって繰りかえし(後に行く歯医者ほど予防に考えを切り替えられないとますます藪に感じる)、、
管理していくって歯をただ磨けばいいって思っていませんか?歯の形って前歯から奥歯まで全部違った形していていて磨いたと思っていてもよごれが取れてないところも多いんです。そのほかブリッジ、インプラント、入れ歯入っている人はその人に応じた汚れ取りの方法を確立していかなければなりませんし、歯周病の方は4ミリ以上のポケットがある人はプロの介在なしに維持するのは難しいですし歯ぎしりやTCHがある人は、奥歯のかみ合わせ均等化が必要ですし日に日に歯が折れたり被せ物がとれたりする人って偶然ではないものがあることを自覚しないといけません。
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