当院では歯科医院の来院患者のなかでも成人においてはかなりの割合で罹患している歯周病の治療に力をいれています。歯周病を治すには医院のDR、DHを含めた総合力の他、患者さんが歯周病を治すために費やす本気度、努力が成功の鍵を握ります。(時間もかかりますし医院で勝手にきれいにしてくれればよくなると思い込んでると一~二年で手痛いしっぺ返しをくらいます。セルフケアが7割以上を占めます。)治療が安定をむかえてメインテナンス期に移行できても勝手に治ったと甘く考えて元の生活習慣で不適切な道具で自己流にして汚れが落ちてない状態になるとさらに悪化し前回開始された時よりさらに悪い状態になった状態からのスタートになりますので治療期間の延長や前回の時にくらべて違和感の消失度、満足度なども低くなる場合も、、、、
本人の重篤度に合わせて歯周病に完全な治癒はないということをご理解いただき現在の状態を維持するためメインテナンスという形で来院いただき長いお付き合いをしてくださる事をお願いしています。
痛いとこだけやって治さない、腫れ治ったらもういい的なお考えの方には不向きかもしれませんが、逆に予防的な考えにシフトされてメインテナンス期まで頑張られた方は歯を失う確率は激減します。(もちろん歯が折れたりして抜かなければいけない場合もありますが、こういう方でもそうなりにくくする手段も考えて実行もしています。)
歯周病は感染症であると同時に肥満や糖尿病など同じ生活習慣病であり歯周病が糖尿病や肥満、心血管系疾患を悪化させる、あるいは喫煙や糖尿病が歯周病を進行させるなど双方向の相関関係がありますので口腔内の清掃状態の改善と並行して生活習慣の改善も大切です。ここが後戻りしやすい所以であります。
まずX線写真、口腔内写真、歯周ポケットの測定、口の中の汚れのメドになるプラークコントロールチャート、動揺度など検査したの後、なぜ現在の状態になってしまったのか?を患者さんと一緒に考えます。歯石をとっただけではよくならない事、ご自身で改善しなければいけない部分(磨き方、生活習慣含め、)を受け入れられるか、ある程度よくなってもメインテナンスを受けないと再発し、さらに悪い状態からスタートし直す事、さらに時間を費やさなければならないことなども納得の後開始します。
X線写真(10枚法)
X線写真(パノラマ写真)
歯周病のプラークコントロールチャート
歯のポケットの値と出血、排膿部位
歯周病はDR、DH、患者という三見一体ではじめて効果が出るのでご自身の予約時間をしっかり確保できない方はなかなか成功しません。
歯と口は消化器官の一部として存在するがゆえ歯周病と全身疾患とは双方向に影響し合っています。「歯周病が全身疾患を引き起こす要因になっている場合」とは逆に「全身疾患にかかり歯周病が悪化する」という関係が明らかになっています。下記に全身とんも関係を列記しました。
妊娠中は歯周病にかかりやすく歯茎もはれやすくなります。不潔にしているとポリープといわれるものができる場合もあります。
妊娠中に歯周病に罹患していると早産、低体重児になりやすいというデーターも
心筋梗塞、脳こうそくなどを引き起こした人の血液中の血の塊の中に歯周病の菌が見つかっています。
糖尿病方は歯周病にかかりやすく重篤になります。
エイズ、白血病の人は独特の歯肉の出血、状態になります。
高血圧の薬(Ca拮抗剤)やてんかんの薬を服用中の方には独特の線維性歯肉肥大が起こる場合があります。
高血圧の薬、向精神薬、抗血小板薬を服用の方では口内炎ができやすい。
カンジタ性口内炎の方、抗うつ薬服用者に味覚障害がみられます。
喫煙者は歯肉が低酸素状態で免疫力が低下していて腫れ出血が非喫煙者より少なく発見が遅れて進行してしまうことが多い、また歯周治療後の改善度、予後が非喫煙者より悪い。
まずは勇気をもって自分の現状の状態を把握してどうしたいのかを考えていきましょう。ポケットは何ミリとか揺れてる歯が残りそうかそれともだめなのか?奥歯のかみ合わせがおかしくなり前歯が突き上げてきてないかなど治すにはどういう治療法があるかなどまず現状の確認を
当院は個室も用意しているの電話予約時に他の人には聞かれたくないなど心配な方は事前に申し付けください。
全身疾患がある場合内科の先生に歯の治療に際し問題ないかどんな薬でてるか?抜歯できるか?など事前に確認しておいてください。
初診時にはお口の中全体を簡単に調べられるX線写真にてご自身の思いとDRの説明などとの間に隔たりがないかご確認ください。歯周病は上にも書いたように長いお付き合いになりますので相性(DR、衛生士、医院の感じ)なども重要です。何軒かお話を聞いて自分に一番ぴったりだと思える医院で腰を据えてはじめるのがベストだと考えています。
ポケットが浅く歯の周り骨の破壊に至っていない歯肉炎の状態や骨の破壊があってもポケット3ミリ以下のものなどは大丈夫なものもありますが歯周病菌がハブラシが届かない深いポケットがある方、歯石がべったりくっついているような状態ではスケーリング、ルートプレーニング、プロフェッショナルメカニカルトゥースクリーニングなど機械的に
除去しないといけません。
プロバイオティクスを応用した「生物学的アプローチ」が注目されています。これは歯周病菌が酸に弱い性質を利用したもので、乳酸菌が産生する酸で歯周病菌を殺菌するものです。サプリメントの項を参照の事
歯周病はDR、DH、患者という三見一体ではじめて効果が出るのでご自身の予約時間をしっかり確保できない方はなかなか成功しません。
例1次回の予約まで最低1週間(土曜や5時半以降は2週間)かかるのに翌日に変更したいとか思っている方
例2 これるか確信ないのにとりあえず予約とる方
例3 かなり状態が良くなってもう歯科医院に行かなくてもいいと思い始めている方待ってください。悪くなった時の生活習慣に戻ったり、このままの状態をプロの介入なしに維持できるかは疑問です。何か起こってから現在の状態に戻せるという間違いに気づくかないとあとからいく医院がやぶ医者に感じじませんか?悪くなってからする治療はだんだん複雑化して治癒もわるくなります。