当院では、小さい時より姿勢、咬み方、口唇の習癖などの指導を行い、歯の連続性(小臼歯の抜歯)を損なわない治療を心がけています。(すべての症例が非抜歯でできるわけではありません。)
非抜歯治療を行うための装置各種
患者さんに要望を聞き、実際に行っていく治療について、パソコン、資料、リーフレットなどを使って説明します。また、矯正専門の問診表を記入してもらっています。
スタディーモデルという歯の型どりをして模型をつくります。
パノラマという口の中を1枚のレントゲンでみるX線写真を撮ります。
ここで大体の治療期間や費用などがわかり、同意頂ければ、次の精密な検査に入ります。
顔面の骨格を調べるX線
口腔内写真および顔面の正面、斜め、横顔などあらゆる方向からの写真撮影をします。
検査結果を報告し、治療期間、治療方法、費用、装置などを決定します。
左右的な顔の歪みがある場合は4~5才から、反対咬合と呼ばれるうけ口の方も5才ぐらいより簡単な装置から治療を開始します。
日本人に多い出っ歯と呼ばれるケースでは、小学2~3年よりなるべく歯を抜かないでいけるよう床装置などを使って歯の交換がスムーズにいくよう準備をしていくことが大切です。
ケースによってまちまちです。小学6年~中学2年になって永久歯がはえそろって矯正の金具をかけてからは、2年前後はみた方がよいかも、治療期間中は、月1~2回ワイヤーの交換をしていきます。はずした後は、保定のための通院が必要です。
問題ありません。小・中・高はもちろん子育てが落ち着いた主婦もいますし、部分的に歯並びを直すMTMと呼ばれる部分矯正や歯周病のため前歯が反ってきた歯を元に戻すなど年令に関係なく動かせます。
最初にはじめてのワイヤーを入れて3~4日は、歯が浮いたり、噛みにくかったり、歯の根元がジンジンするような感じがありますが、慣れてきます。
まずは歯磨きです。
ワイヤーがかかるので、今までより歯が汚れやすくなりますので、月1回矯正器具が入っている人向けの歯ブラシ指導を受け、矯正用の歯ブラシ、補助器具など使うと良いでしょう。
歯に金具をつけているので、金具を軸として変な噛み方をすると金具を変形させたり、脱落させたりすると、 取れた歯は動かないので金具をつけているということを意識して食べることが必要です。
下の前歯の乱食い(叢生)を治したいなどでは目立たなく悪くはないとおもいますが、日本人のように噛みこみが深い出っ歯のケースでは奥歯のかみ合わせを意図的に高くしたりインプラントを上あごに打ち込んで奥歯と前歯の引っ張り合いで歯を動かす時奥歯の加強固定を増やす工夫が必要になります。
下の習癖が強い人や歯石がした前歯につきやすい人では金具が脱離しやすく治療期間が唇側から動かすケースに比べ長くなる傾向があります。
最近はコンピューター、CADの進歩で各自にあった歯の形態にあったオーダーメイドの金具を作っておこなう舌側矯正が多くなってきました。こういう場合通常唇側からの矯正に比べ1.5倍の料金がかかるものですがさらに2.0倍の値段になることになります。目立たないけど長くコスト的にも高いということは覚悟しなければいけないと思います。
抜歯ケースではおすすめしませんが、わずかな重なり合いを歯の間を少しエナメル質の範囲で磨いて隙間をつくりならべるケース、昔矯正した後保定装置を入れてなく後戻りしたケースなどでは有効です。
治療途中でも治療はできますが、しばらくワイヤーをはずして治療をしなければなりませんので、治療期間が長引きます。そのため、十分虫歯がないか確認して、虫歯の治療を最初に行ってから矯正治療に入ります。
また、その人のかかりやすさに応じて定期的間隔での衛生士による口腔清掃を行ったりしていきます。
矯正治療終了後、装置をはずした後、その直後の状態を保つために入れておく装置を保定装置といいます。
通常、2~3年入れておきます。